「退職した元従業員がSNSに会社の悪口を書いている」「転職サイトに事実と異なる口コミを投稿された」
このような相談が、近年急増しています。
ネット上のネガティブな書き込みは、企業の採用活動や取引先との関係、さらには売上にまで影響を及しかねません。
しかし、「訴えたいけど、本当に勝てるの?」「費用はどのくらいかかるの?」と、具体的な対応に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
今回は、ネット上の誹謗中傷問題に精通し、株式会社エルプランニングの顧問弁護士でもある清水陽平先生(法律事務所アルシエン 共同代表パートナー)に直撃取材。
「会社の悪口」をSNSに書いた元従業員を法的に訴えることができるのか、具体的な法的措置から費用、予防策まで、詳しくお話を伺いました。
元従業員のSNS投稿は名誉毀損になる?法的に問題となる3つの条件
ライター: 清水弁護士、本日はよろしくお願いします。
早速ですが、元従業員がSNSに会社の悪口を書いた場合、法的に「名誉毀損」として訴えることは可能なのでしょうか?
清水弁護士: はい、結論から言うと可能です。
ただし、どのような書き込みでも名誉毀損になるわけではありません。
刑法230条で定められている名誉毀損罪が成立するには、主に3つの要件を満たす必要があります。
名誉毀損が成立する3つの要件とは
清水弁護士: 名誉毀損が成立するための3つの要件は以下の通りです。
- 公然性: 不特定または多数の人が認識できる状態であること。
- 事実の摘示: 具体的な事実を示していること。
- 名誉の毀損: 人(法人を含む)の社会的評価を低下させるおそれがあること。
これを元従業員のSNS投稿に当てはめてみましょう。
まず「①公然性」ですが、X(旧Twitter)やInstagram、FacebookといったSNSや、誰でも閲覧できる転職サイトへの投稿は、不特定多数の人が見ることができるため、基本的にこの要件を満たします。
次に「②事実の摘示」です。
これは、内容が真実か嘘かに関わらず、「A社ではサービス残業が横行している」「B部長によるパワハラで退職者が続出している」といった、具体的な事柄を指しているかどうかを問うものです。
最後に「③名誉の毀損」です。
その書き込みによって、会社の社会的評価、例えば「あの会社は労働環境が悪い」「コンプライアンス意識が低い」といったネガティブなイメージを与え、評価を低下させる可能性があるかどうかで判断されます。
この3つの要件をすべて満たした場合に、名誉毀損が成立する可能性があります。
「悪口」と「名誉毀損」の境界線
ライター: なるほど。
では、単なる「悪口」と法的に問題となる「名誉毀損」は、どこで線引きされるのでしょうか。
例えば「あの会社は最悪だった」といった抽象的な感想はどうでしょう?
清水弁護士: 良い質問ですね。
「最悪な会社」「仕事がつまらない」といった、個人の感想や評価にとどまる抽象的な表現は、「事実の摘示」とは言えず、名誉毀損には該当しにくいです。
このような事実の摘示を伴わない表現は、侮辱罪(刑法231条)にあたる可能性はありますが、名誉毀損とは区別されます。
参考: 侮辱罪の法定刑の引上げについて
ライター: 私が以前、風評被害対策を担当していたクライアント様でも、転職サイトに「会社の将来性がない」と書かれたケースがありました。
これも抽象的なので名誉毀損には問いにくいですが、採用活動に影響が出かねないと頭を抱えていらっしゃいました。
清水弁護士: そうですね。
法的に名誉毀損とまで言えなくても、企業にとってダメージが大きい書き込みは多々あります。
境界線の判断は非常に重要で、「給料が未払いだった」「顧客情報を不正に利用している」といった具体的な内容が含まれているかどうかが、大きな分かれ目になります。
法人(会社)に対する名誉毀損の特徴
ライター: 名誉毀損というと個人の問題と思われがちですが、会社も被害者になるのですね。
清水弁護士: はい、もちろんです。
判例上、「人」には法人も含まれると解釈されています。
法人の場合、個人のような感情は問題にされませんが、事業活動を行う上で重要な「社会的信用」や「ブランドイメージ」といった社会的評価が保護の対象となります。
したがって、「あの会社は違法な製品を販売している」といった書き込みは、企業の社会的信用を著しく低下させるため、法人に対する名誉毀損が成立する可能性が非常に高いと言えます。
事実を書かれても名誉毀損?「違法性阻却事由」を弁護士が解説
ライター: 先ほど、「内容が真実か嘘かに関わらず」名誉毀損は成立しうるとのお話がありました。
この点は多くの方が誤解しているポイントだと思います。
事実を書かれても訴えられるというのは、なぜなのでしょうか?
事実でも名誉毀損が成立する理由
清水弁護士: その通りです。
名誉毀損罪は、その書き込みが「真実か嘘か」を問題にしているのではなく、あくまで「人の社会的評価を低下させたか」を問題にする犯罪だからです。
たとえ書かれている内容が事実であっても、それを不特定多数の人が見る場所に書き込むことで会社の社会的評価が下がれば、名誉毀損は成立しうるのです。
ライター: 「本当のことだから何を書いてもいいだろう」という考えは通用しない、ということですね。
名誉毀損が免責される3つの条件
清水弁護士: ただし、例外があります。
たとえ名誉毀損の要件を満たしていても、一定の条件を満たす場合には、例外的に罰せられないことがあります。
これを「違法性阻却事由(いほうせいそきゃくじゆう)」と呼びます。
その条件は、以下の3つです。
- 公共の利害に関する事実であること(公共性)
- その目的が専ら公益を図ることにあったこと(公益目的)
- 摘示した事実が真実であることの証明があったこと(真実性)
例えば、ある企業が消費者の健康に害を及ぼす製品を販売しているという事実を、消費生活センターやマスコミに告発するようなケースは、この3要件を満たし、名誉毀損が成立しない可能性があります。
元従業員の投稿が免責されにくい理由
ライター: では、元従業員による「残業代が支払われなかった」といった投稿が事実だった場合、この免責の条件は適用されるのでしょうか?
清水弁護士: それが難しいところです。
確かに、労働問題は社会的な関心事であり「公共性」が認められる可能性はあります。
また、内容が「真実」であることもあり得ます。
しかし、元従業員の投稿で最もネックになるのが「②公益目的」です。
ライター: 会社への私的な恨みや、腹いせが目的だと判断されやすい、ということでしょうか。
清水弁護士: その通りです。
投稿の動機が、個人的な不満の解消や報復目的であると判断された場合、「専ら公益を図る目的」とは認められにくくなります。
裁判では、投稿の内容だけでなく、その動機や背景も考慮されます。
そのため、元従業員による内部事情の暴露的な投稿は、たとえ内容が事実であっても、公益目的が否定されて名誉毀損が成立するケースが多いのが実情です。
匿名の投稿者を特定する「発信者情報開示請求」の流れと期間
ライター: SNSや掲示板の投稿は匿名で行われることがほとんどです。
悪質な書き込みをした元従業員を訴えるには、まず誰が書いたのかを特定する必要がありますよね。
そのための手続きについて教えてください。
発信者情報開示請求とは?2段階の手続きを解説
清水弁護士: 匿名の投稿者を特定するためには、「発信者情報開示請求」という法的な手続きを行います。
これは、プロバイダ責任制限法という法律に基づいて、サイト管理者や通信事業者(プロバイダ)に対して、投稿者の情報の開示を求めるものです。
この手続きは、一般的に以下の2段階の裁判手続きを踏むことになります。
【ステップ1】サイト管理者へのIPアドレス開示請求
まず、投稿がなされたSNSの運営会社や掲示板の管理者(コンテンツプロバイダ)に対して、投稿に使われたIPアドレスとタイムスタンプ(投稿日時)の開示を求める裁判手続き(仮処分)を行います。
【ステップ2】プロバイダへの契約者情報開示請求
ステップ1で得られたIPアドレスを元に、投稿者が利用した通信事業者(NTTやKDDI、ソフトバンクなどのアクセスプロバイダ)を特定します。
次に、そのプロバイダに対して、IPアドレスを利用していた契約者の氏名・住所・メールアドレスなどの開示を求める裁判手続き(訴訟)を行います。
この2つのステップを経て、ようやく投稿者の個人情報にたどり着くことができます。
関連記事: ネットで誹謗中傷した相手を特定する方法!情報開示請求の手順を解説
投稿者特定までにかかる期間の目安
ライター: 2回も裁判手続きが必要となると、かなり時間がかかりそうですね。
清水弁護士: はい、残念ながら時間はかかります。
サイト管理者やプロバイダの対応速度、裁判所の審理期間などにもよりますが、一般的には投稿者を特定できるまでにおおよそ4ヶ月から6ヶ月程度、場合によってはそれ以上かかることもあります。
ライター: ログの保存期間も気になります。
時間がかかっている間に証拠が消えてしまうリスクはありませんか?
清水弁護士: 非常に重要な点です。
プロバイダがログを保存している期間は、通常3ヶ月から6ヶ月程度とされています。
そのため、書き込みを発見したら、迅速に手続きに着手しないと、ログが消去されて特定が不可能になってしまう恐れがあります。

令和4年の法改正で変わったこと
清水弁護士: ただ、朗報もあります。
2022年10月1日に施行された改正プロバイダ責任制限法により、「発信者情報開示命令」という新たな裁判手続きが創設されました。
ライター: 私もこの法改正には注目していました。
清水先生は総務省の研究会構成員として、この法改正に深く関わっていらっしゃいましたよね。 どのような点が改善されたのでしょうか?
清水弁護士: 大きな変更点は、これまで2段階に分かれていた裁判手続きを、1つの手続きにまとめて行えるようになったことです。
これにより、被害者の負担が軽減され、より迅速な権利救済が期待できるようになりました。
まだ新しい制度なので実務上の課題はありますが、従来よりもスムーズに特定できるケースが増えていくと考えられます。
損害賠償請求の相場と費用対効果を弁護士が本音で解説
ライター: 無事に投稿者を特定できたとして、次に気になるのが「お金」の話です。
損害賠償はいくらくらい請求できるのか、また、特定にかかる弁護士費用はどのくらいなのか、費用対効果について教えてください。
法人への誹謗中傷で認められる損害賠償の相場
清水弁護士: 法人に対する名誉毀損の場合、慰謝料の相場は50万円から100万円程度となるケースが多いです。
もちろん、これはあくまで目安であり、書き込みの内容の悪質性、拡散の程度、企業の規模、実際に生じた損害(売上減少など)によって金額は大きく変動します。
過去の判例では、転職サイトへの悪質な投稿で約36万円の賠償が認められたケースや、Googleマップへの虚偽の口コミで約337万円もの高額な賠償が命じられたケースもあります。
発信者情報開示請求にかかる弁護士費用の目安
清水弁護士: 一方で、発信者情報開示請求を弁護士に依頼する場合の費用ですが、法律事務所によって料金体系は異なりますが、一般的には着手金と報酬金を合わせて60万円から100万円程度かかることが多いでしょう。
内訳としては、以下のようになります。
- サイト管理者への開示請求(仮処分): 着手金 約20~30万円、報酬金 約15~25万円
- プロバイダへの開示請求(訴訟): 着手金 約20~30万円、報酬金 約15~25万円
ライター: ということは、損害賠償で得られる金額よりも、特定にかかる弁護士費用の方が高くなってしまう「費用倒れ」のリスクがあるわけですね。
「費用倒れ」のリスクと、それでも訴える価値
清水弁護士: 正直に申し上げて、その可能性は十分にあります。
金銭的な回収だけを目的とするならば、費用倒れになるリスクは考慮しなければなりません。
しかし、それでも法的措置に踏み切る企業が多いのは、お金には代えられない価値があるからです。
法的措置を検討する金銭以外のメリット
- 再発防止効果: 投稿者に責任を取らせることで、模倣犯やさらなる書き込みを抑止する。
- レピュテーションの回復: 企業として毅然とした対応を示すことで、内外からの信頼を回復する。
- 被害拡大の抑止: 放置することで拡散・炎上するリスクを防ぐ。
- 従業員へのメッセージ: 会社は従業員や自社の名誉を守るという強い姿勢を示す。
ライター: 私もブランドセキュリティ部門にいた頃、多くの経営者様が「費用がかかっても、会社のブランドと真面目に働く社員たちを守りたい」とおっしゃっていたのを思い出します。
短期的なコストだけでなく、長期的なブランド価値を守るという視点が重要ですね。
名誉毀損以外に問える法的責任と刑事告訴の選択肢
ライター: 書き込みの内容によっては、名誉毀損以外の罪に問える可能性はありますか?
清水弁護士: はい、あります。
特に、業務に支障が出るような悪質なケースでは、「信用毀損罪」や「偽計業務妨害罪」が成立する可能性があります。
信用毀損罪・偽計業務妨害罪とは
清水弁護士: この2つの犯罪は、いずれも刑法233条に定められています。
信用毀損罪
嘘の情報を流して、人の経済的な信用(支払い能力や製品・サービスの品質に対する信頼など)を傷つける犯罪です。 例えば、「A社は倒産寸前だ」「B社の商品は有害物質まみれだ」といった虚偽の情報を流す行為が該当します。
偽計業務妨害罪
人をだましたり、勘違いさせたりするような手段(偽計)を用いて、業務を妨害する犯罪です。 例えば、無言電話を大量にかける、虚偽の予約を大量に入れるといった行為がこれにあたります。
名誉毀損が「社会的評価」全般を保護するのに対し、信用毀損罪は「経済的な信用」、業務妨害罪は「円滑な業務の遂行」を保護するという点で違いがあります。
参考: その予約、犯罪かも? 高速バスで相次ぐ「相席ブロック」に偽計業務妨害罪の指摘 広島ではキャンセル料100%も
刑事告訴のメリットと注意点
ライター: 民事の損害賠償請求とは別に、警察に刑事告訴するという選択肢もあるのですね。
清水弁護士: はい。
刑事告訴は、犯罪の捜査と処罰を求める手続きです。
メリットとしては、国が捜査機関を動かして犯人を処罰してくれるため、企業として非常に強い姿勢を示すことができます。
ただし、注意点もあります。
刑事告訴の目的はあくまで犯人を処罰することであり、損害賠償金が支払われるわけではありません。
また、警察が必ず捜査してくれるとは限らず、証拠が不十分な場合や被害が軽微だと判断された場合には、受理されないこともあります。
民事での損害賠償請求と、刑事での責任追及は、目的が異なるため、どちらの手続きを選択するか、あるいは両方を進めるかは、状況に応じて慎重に判断する必要があります。
元従業員の誹謗中傷を防ぐ!企業がとるべき予防策
ライター: これまでは問題が起きてからの「事後対応」について伺ってきましたが、最も重要なのは、そもそもこうしたトラブルを起こさせない「予防策」だと思います。
私の経験上でも、予防策をしっかり講じている企業は、トラブルの発生率が格段に低いと感じます。
企業はどのような対策をとるべきでしょうか。
就業規則・誓約書の整備ポイント
清水弁護士: まず基本となるのが、社内ルールの整備です。
具体的には、就業規則や、入社時・退職時に取り交わす誓約書に、SNSの利用に関するルールや秘密保持義務について明確に記載しておくことが重要です。
就業規則・誓約書に盛り込むべきポイント
- 在職中および退職後に、業務上知り得た秘密情報や個人情報を漏洩しないこと。
- SNS等で会社や役職員、取引先を誹謗中傷する内容を投稿しないこと。
- 上記に違反した場合、懲戒処分の対象となることや、法的措置をとる可能性があること。
清水弁護士: 私の著書『サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル』でも詳しく解説していますが、ルールを明文化し、従業員に「これはやってはいけないことだ」と明確に認識させることが、トラブルの第一の抑止力になります。
SNSリスクリテラシー研修の重要性
ライター: ルールを作るだけでなく、その背景やリスクを従業員一人ひとりに理解してもらうことも大切ですよね。
清水弁護士: まさにその通りです。
定期的にSNSのリスクに関する研修を実施することをお勧めします。
「自分は大丈夫」と思っていても、何気ない投稿が大きな炎上につながるケースは後を絶ちません。
ライター: エルプランニングでも、顧問先企業様向けに「SNSリスクリテラシー研修」を提供していますが、「具体的な炎上事例を聞いて、SNSの怖さを初めて実感した」という感想を多くいただきます。
知識として知っているだけでなく、自分ごととして捉えてもらうことが重要ですね。
根本的な対策は「労働環境の改善」
清水弁護士: そして、最も根本的で重要な対策は、言うまでもなく「従業員が不満を抱えにくい職場環境を作ること」です。
法的対応や社内ルールの整備は、あくまで対症療法に過ぎません。
不満を持ったまま退職する従業員を減らす努力、例えば、適切な人事評価、円滑なコミュニケーション、ハラスメント対策などを日頃から行うことが、最大の予防策となります。
ライター: 同感です。
風通しの良い組織風土を醸成し、従業員エンゲージメントを高めることが、結果的に企業のレピュテーションリスクを低減させることにつながりますね。
よくある質問(FAQ)
Q: 転職サイトの口コミも名誉毀損で訴えられますか?
A: はい、転職サイトの口コミも名誉毀損に該当する可能性があります。
転職サイトは不特定多数が閲覧できるため「公然性」の要件を満たし、「パワハラがある」「残業代が支払われない」などの具体的な事実を摘示していれば、名誉毀損が成立する可能性があります。
実際に、転職サイトへの投稿で損害賠償が認められた判例も複数存在します。
Q: 投稿者が特定できなかった場合はどうなりますか?
A: 発信者情報開示請求を行っても、投稿者を特定できないケースがあります。
例えば、プロバイダのログ保存期間(通常3~6ヶ月)が過ぎている場合や、海外の匿名化サービスを経由している場合などです。
特定できなかった場合、損害賠償請求は困難になりますが、サイト管理者への削除請求は別途行うことが可能です。
Q: 元従業員が「事実を書いただけ」と主張した場合は?
A: 事実であっても名誉毀損は成立します。
ただし、その事実が「公共の利害に関する事実」であり、「公益目的」で投稿され、「真実である」ことが証明された場合は、違法性が阻却され罰せられない可能性があります。
しかし、私的な恨みからの投稿は公益目的が認められにくく、名誉毀損が成立する可能性が高いです。
Q: 削除請求と損害賠償請求は同時にできますか?
A: はい、削除請求と損害賠償請求は並行して進めることが可能です。
まずは被害の拡大を防ぐためにサイト管理者への削除請求を優先し、同時に発信者情報開示請求を進めて投稿者を特定した後、損害賠償請求を行うという流れが一般的です。
Q: 弁護士に依頼せず自分で対応することは可能ですか?
A: サイト管理者への削除依頼は自分で行うことも可能です。
しかし、発信者情報開示請求は裁判手続きが必要となるため、弁護士への依頼が現実的です。
また、投稿が法的に名誉毀損に該当するかどうかの判断には専門知識が必要なため、早い段階で弁護士に相談することをお勧めします。
Q: 投稿者が「無敵の人」で支払い能力がない場合は?
A: 投稿者に支払い能力がない場合、残念ながら損害賠償金の回収は困難になります。
しかし、投稿者を特定し法的責任を明確にすること自体に意味があります。
再発防止の効果や、企業としての毅然とした姿勢を示すことで、他の従業員や退職者への牽制にもなります。
まとめ
元従業員によるSNSへの「会社の悪口」は、内容によっては名誉毀損として法的責任を追及することが可能です。
しかし、そのためには発信者情報開示請求という複雑な手続きと、決して安くはない費用が必要となります。
清水弁護士は「費用対効果だけでなく、再発防止や企業ブランドを守るという観点から、法的措置を検討する価値は十分にある」と指摘します。
重要なのは、トラブルが発生した際に迅速かつ適切に対応できる体制を整えておくこと。
そして、日頃から従業員との良好な関係を築き、トラブルの火種を作らない努力を続けることです。
ネット上の誹謗中傷でお悩みの場合は、ログが消えてしまう前に、早い段階で専門家に相談することをお勧めします。
